トランスコスモスという会社

ここのところ、連日、ニュースで
「サービスデザイン推進協議会」について取り上げられてます。
今日のSNSでは
「再々々々委託」がトレンドになっていました。
この一般社団法人ですが、
Wikipediaによると
電通、パソナ、トランスコスモスによって
設立されたとあります。

電通、パソナは、この記事を読んでらっしゃるかたは、
よくご存じだと思いますので、
トランスコスモスについて書きたいと思います。

私が、トランスコスモスに契約社員として働いたのは、もう10年以上前になります。
IT会社として、プロジェクトごとに、企業や地方自治体からの
案件を受託して、私と同様の契約社員をかかえ、
外部拠点で処理するBPO。
大きい拠点は、何百人とかかえ、そのプロジェクトごとに
人を雇用して、SVやLDが末端のオペレータを動かしていきます。
コールセンターが一番、わかりやすいと思いますが、
普通にデータ処理や後方支援なども行っています。




個人的には、リーマンショック後で、
仕事がない時期に
とても助けてもらった会社です。
入社して、いろんなプロジェクトに従事しましたが、
そこで出会った同僚も仲良くなれましたし、
人事の方々にも非常にお世話になりました。
年齢的に難しい50代以上の人たちが、
「他社が年齢を理由に雇ってくれないときに、雇ってもらえる」と
言っていったのを覚えてます。
多くの社員のモチベーションも高かったと思います。
プロジェクトによっては、SVやLDの管理能力が低すぎて、
苦労もしましたが(彼ら彼女らも、スキルが高くもないまま
契約しているので)、組織としては、
効率的に動いている印象です。

ただ、賃金が安い。
これだけは、否定できないと思います。
通常の派遣の事務より
数百円は低い賃金で、結構なボリュームの作業を
しないといけないプロジェクトもありました。
ですから、一時的にしか働くことができず、
私は、派遣のお仕事に移行しました。

現在、持続化給付金について、
孫請け、ひ孫請け、と、、、下請けに外注すると
批判を浴びていますが、
そんなのは、ずっと以前からわかっていることです。
福島第一原発の後始末でも、
同じ批判が、国会でもマスコミでも
ありました。

だから、私は、いまさら、政府を批判したりしません。(政権擁護者ではありませんよ)
この小さなところを切り崩しても、
システム自体が変わらない限り、
ずっと続いていくから。
野党やマスコミが、正当な顔でいっても、
とかげのしっぽきりです。談合組織をつぶしても
変わりの業者はいくらでも出てきます。

一般社団法人という談合の温床や中間搾取する代理店(電通)、
中間搾取する派遣会社(パソナ)、中間搾取する請負業者(トランスコスモス)
を責めてもしょうがないのです。
この会社をなくしても、困るのは、ここで働いている非正規の社員です。
すべての業界で行われている現状の公共事業の受注業者を見ればわかります。
受注する条件や過去実績を高くしたまま、
誰が入札に参加できますか?

変わりの業者を選定するシステムを作り出し、
今の官僚機構がなくならないと
変わりません。残念ながら。
もっといえば、野党やマスコミのやっているフリも、
政権側の言い逃れも、全部台本どおり。
いつも、暗澹たる気持ちになります。
国民が、ガス抜きの演出に、気持ちよくなっているから、
ずっとこの国は変わらないままに、
歩んできたことを思い出してください。




google-site-verification=cAmJvaYZ7N7SHLT5STgn5jsRyetYgna2IE2fq1ZTbjU